コラム

フリーコンサルでの起業(法人化) 税金・経費、メリットとデメリットを紹介 

コンサ起業

コンサルタント業は、自身の知見や経験を活かして、クライアント企業のサポートをする仕事です。

フリーランスコンサルタント(個人事業主)としてはじめて、起業(法人化)して一人社長として活動する方法と、
最初から従業員を雇い、組織化する方法があります。

本記事では、前者のフリーランスから初めて、一人社長として法人化するメリット、デメリットに関して、税金や経費などを紹介します。

フリーコンサル(個人事業主)と法人の違い

税金による差

フリーランスコンサルタント(個人事業主)の場合は所得税や住民税、消費税、個人事業税などが発生します。

一方で、法人は、法人税や法人住民税、法人事業税、消費税などが課せられます。

フリーランスコンサルタント(個人事業主)は、収入が増えれば増えるほど所得税の税率が段階的に上がり高額になります。

法人税は、所得税よりも、ゆるやかな税率になります。ただし、法人住民税は、会社の経営が赤字でも発生します。

つまり、フリーランスコンサルタント(個人事業主)は、収入が多い場合は、法人化した方が、税金が安くなる可能性があります。

社会的な信用

一般的には、会社組織の方が個人よりも社会信用度が高いとされています。

支払い処理の事務効率や個人の信用調査などの手間の問題もあり、企業によっては、フリーランスとの取引をしない場合もあります。

負債を有限責任にできる

法人として仕事を請け負った場合、負債を有限責任にできるメリットがあります。

フリーランスコンサルタントの場合、経営悪化による借金や、何らかのトラブルによる損害賠償、滞納中の税金は、個人の資産から返済する必要があります。

しかし、法人として業務契約をした場合、個人とは別の法人の債務として扱われ、個人の資産に影響を与えません。

フリーコンサルが起業(法人化)するメリット

税金面でのメリット

前出のとおり、フリーコンサル(個人事業主)は、累進課税が適用されるため、年収(経費を差し引いた課税所得)が、高額になるほど税率が高くなります。

900万円を超えると33%,1800万円を超えると40%の税金を納める必要があります。

所得税の速算表(平成27年分以後)

課税される所得金額 税率
1,000円 から 1,949,000円まで 5%
1,950,000円 から 3,299,000円まで 10%
3,300,000円 から 6,949,000円まで 20%
6,950,000円 から 8,999,000円まで 23%
9,000,000円 から 17,999,000円まで 33%
18,000,000円 から 39,999,000円まで 40%
40,000,000円 以上 45%

起業し法人化した場合は、法人税を支払うことになります。
法人税の場合は、比例税率(固定税率)が適用され、税率は23.2%になります。

さらに、資本金1億円以下で、課税所得が800万円以下ならば、税率は15%となります。

注意点

起業(法人化)し、自分の会社から役員報酬を受け取る場合は、会社から受け取った報酬に対して、「所得税の速算表(平成27年分以後)」に応じた税金が課さられます。

つまり、個人の所得税と法人税を両方支払い必要があります。

例えば、役員報酬以外の経費を0円とした場合、

法人として1000万円の売上があり、500万円を役員報酬として支払ったとき、

法人税は1000万円から500万円の役員報酬(経費)を差し引いた、500万円に対して発生します。

個人の所得税は、役員報酬の500万円に対して発生します。

消費税支払い免除の期間がある

原則、課税売上高が1000万円を超えるた場合、フリーランスコンサルタント(個人事業主)でも法人でも、消費税の支払いが課せられます。

しかし、フリーランスコンサルタント(個人事業主)の場合、1000万円を超えていても、2年間は、消費税の支払いが免除されます。

そして、法人化した場合、2年間は、資本金が1000万円未満であれば、消費税の支払いが免除されます。

ケースにもよりますが、フリーランスコンサルタント(個人事業主)として2年、起業(法人化)により2年、合計で最長4年間消費税の支払いが免除される可能性があります。

経費面のメリット

給料(役員報酬)、退職金を経費にできる

法人化することで、自分に役員報酬(給与)や退職金を経費として、算入することができます。

ただし、以下の点に注意する必要があります。
・不当に高い報酬、退職金は認められない。
・役員報酬は自由に変更できない、日本年金機構への届け出が必要。
・役員報酬には所得税などの税金が発生する。

経費として認められる幅が広がる

事業にかかる経費に関して、フリーランスコンサルタントと比べて法人の方が認められる幅が広いとされています。

例えば、法人として契約した生命保険や、社会保険料の法人負担分なども経費として認められます。

赤字(欠損金)の繰越控除の期間が長くなる

経営が赤字の場合、赤字金額を次年度に繰越て、次年度の所得と相殺して税金を減らすこともできます。

フリーランスコンサルタント(個人事業主)の場合は、繰越期間は3年間ですが、法人は10年間まで認められます。

フリーコンサルが起業(法人化)するデメリット

法人化するにはコストがかかる

法人化するには、設立登記申請や年金の手続き、税金の手続きなどの諸手続きを行う必要があります。

株式会社の場合、登記代、印紙代だけで20万円を超える費用がかかります。

さらに、手続き司法書士や行政書士、税理士に委託する場合は、追加で10万円前後の経費が発生します。

会計、簿記などの知識が必要

税理士に委託をする方法もありますが、自身で会計処理を行う場合、複式簿記に処理が必要です。また、財務諸表(BS/PL/CS)を理解し、決算報告を行う必要があります。。

そのため、会計や簿記などの知識を学ぶ必要があります。

経営が赤字でも法人住民税が発生する

フリーランスコンサルタント(個人事業主)の場合は、経営が赤字の場合は税金を支払う必要はありません。

しかし、法人の場合は、経営が赤字でも、法人住民税の均等割、約7万円を支払わなくてはなりません。

役員報酬(給与)を自由に変更できない

毎月支払う役員報酬(給与)を自由に変更することはできません。

株式会社ならば株式総会などの所定の手続きをとり、日本年金機構(社会保険事務所)に変更を届ける必要があります。

フリーコンサル起業(法人化)の最大の課題は?

起業(法人化)の最大の課題は、何よりも、取引先を拡大し、安定した売上を得ることです。

しかし、個人ではなかなか営業に割く時間もとれないことでしょう。

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